勤怠管理システムを導入したのに、給与計算の前になるとCSVをダウンロードして、Excelで手直ししてから給与システムに取り込んでいる——そんな運用が定着してしまっている職場は少なくないと感じます。私自身、システムを入れ替えたはずなのに「結局、月末は手作業が残っている」状態に悩んだ経験があります。
勤怠システムと給与計算システムは、入れただけでは自動的に噛み合うわけではありません。今回は、両システムの連携でつまずきやすいポイントと、確認しておきたい観点を整理します。
「入れただけ」で終わっている連携のよくあるパターン
勤怠システムと給与計算システムを別々のタイミングで導入した場合、連携部分の検討が後回しになりがちです。「とりあえずCSVでエクスポート・インポートすればなんとかなる」という発想で運用を始めると、締め日のズレや手当項目の食い違いが毎月発生し、結局は担当者が手作業で調整するはめになります。二重入力が発生している時点で、システム導入のメリットの多くが失われてしまっていると言えます。
連携時に確認しておきたいポイント
① 締め日・支給日のズレの扱い
勤怠の集計締め日と給与計算の締め日が微妙にずれている会社は珍しくありません。月をまたぐ残業時間の扱いや、締め後に発生した打刻修正をどのタイミングで給与計算に反映させるか、あらかじめ運用ルールを決めておく必要があります。
② 手当・控除項目のマッピング
勤怠システム側の項目名(残業時間、深夜労働時間、休日出勤時間など)と、給与計算システム側の支給・控除項目が一対一で対応しているとは限りません。項目のマッピングを事前に整理しておかないと、連携後に金額が合わないというトラブルの原因になります。
③ エラー・アラートの通知先
打刻漏れや承認待ちのデータが残ったまま給与計算に連携されてしまうと、誤った金額で給与が確定してしまうリスクがあります。連携前にエラーやアラートを検知できる仕組みがあるか、あるとすれば誰に通知が届くのかを確認しておきましょう。
④ APIかCSVか、連携方式の違い
システム間の連携には、都度CSVファイルを出力・取込する方式と、APIで自動連携する方式があります。CSV方式は導入のハードルが低い一方、毎月の手作業が残ります。API連携に対応しているシステムの組み合わせであれば、二重入力そのものをなくせる可能性があるため、システム選定の段階で連携方式まで確認しておくことをおすすめします。
二重入力をなくすことで生まれる余力
連携の仕組みを整えると、月末月初の作業時間が減るだけでなく、手作業による転記ミスのリスクも減らせます。空いた時間を、制度の見直しや従業員からの問い合わせ対応など、より付加価値の高い業務に振り向けられるようになるのが、連携整備の一番のメリットだと感じています。
連携も見据えたシステム選びに
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まとめ
- 勤怠システムと給与システムは、導入しただけでは自動的に噛み合わない
- 締め日のズレや月またぎの残業時間の扱いは、事前にルール化しておく
- 手当・控除項目のマッピングを整理しないと、金額が合わないトラブルにつながる
- 打刻漏れ等のエラーを事前に検知できる仕組みと通知先を確認しておく
- API連携に対応していれば、二重入力そのものをなくせる可能性がある
システム連携は地味な確認作業の積み重ねですが、一度整えてしまえば毎月の作業時間を継続的に削減できる、投資対効果の高い改善だと感じています。導入時の初期設定に少し手間をかけておく価値は十分にあります。

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