毎月おなじ作業を、毎月おなじだけ時間をかけてやっている。総務や経理の仕事をしていると、そういう作業がいくつも積み上がっていきます。「これ、自動化できないのかな」と思いながら、締め切りに追われて今月も手で片づけた、という月が続きます。
ただ、いざ手を付けようとすると困るのが「どれから手を付けるか」です。時間がかかっている作業ほど自動化したくなりますが、時間がかかっている作業が、仕組みにしやすい作業とは限りません。実際、いちばん時間を食っている作業がいちばん自動化に向かない、ということはよくあります。
そこで、毎月やっている作業を選ぶだけで、どれが仕組みにできて、どれが手作業のまま残るのかを判定するツールを作りました。総務・人事・経理でよくある23の作業を収録しています。入力した内容はブラウザの中だけで処理され、どこにも送信されません。
毎月くり返している事務作業のうち、どれが仕組みにできて、どれが手作業のまま残るのかを判定します。作業を選んで、月あたりの所要時間を入れるだけです。
入力した内容はこのブラウザの中だけで処理されます。どこにも送信されません(サーバーに保存も記録もしていません)。会員登録もメールアドレスも不要です。
STEP 1 毎月やっている作業を選ぶ
当てはまるものにチェックを入れ、右の欄に「月あたり何分かかっているか」を入れてください。初期値は目安です。分からなければそのままで構いません。
STEP 2 いまの環境を3つだけ教えてください
同じ作業でも、環境によって自動化できる範囲は変わります。ここで判定を補正します。
STEP 3 (任意)人件費に換算する
1時間あたりの人件費を入れると、削減見込みを金額でも表示します。空欄なら時間だけを表示します。
この診断が見ている4つの軸
自動化のしやすさを決めているのは、担当者の熱意でもツールの性能でもありません。その作業がもともと持っている性質です。この診断では、それを4つに分けて各0〜3点、合計12点満点で採点しています。
| 軸 | 問い | 0点に近い状態 | 3点に近い状態 |
|---|---|---|---|
| 入力の定型度 | データが決まった形式で手に入るか | 紙・口頭・毎回ちがう形 | 毎月おなじ形式のCSVやExcel |
| 判断の少なさ | 人の判断が要らないか | 一件ごとに判断が要る | ルールで機械的に決まる |
| 例外の少なさ | 毎月おなじことをしているか | 毎月ちがう対応になる | ほぼおなじ手順で終わる |
| 出力の定型度 | 出す先と形が決まっているか | 相手ごとに様式がちがう | 様式が固定されている |
この4軸を、診断結果の表にそのまま出しています。点数だけを見せて理由を隠す作りにはしていません。納得できなければ、その作業の点数を自分で読み替えてもらって構いません。
点数と削減率の対応
| 合計点 | 削減率の目安 | 意味 |
|---|---|---|
| 10〜12点 | 60〜85% | 仕組みにできます。ここから着手すべき作業です |
| 7〜9点 | 35〜60% | 部分的に効きます。前工程か後工程のどちらかは手作業で残ります |
| 4〜6点 | 15〜35% | 補助までです。作業そのものは人が持ち続けることになります |
| 0〜3点 | 0〜10% | 自動化しない方がよい作業です。別の削り方を考えます |
削減率を幅で出しているのは、幅でしか言えないからです。「この作業は72%削減できます」と単一の数字を出す診断は、たいてい根拠がありません。ここで出しているのは順番を決めるための目安であって、達成を約束するものではありません。
おなじ作業でも、環境で結果が変わる
STEP 2 で聞いている3つは、どれも「作業の中身」ではなく「作業を取り巻く環境」の話です。元データがシステムから出せるかどうかで、おなじ作業でも結果はまったく変わります。
- 元データの入手:CSVやExcelで出せる(+1) / 一部だけ(0) / 画面を見て手入力(−2)
- 例外処理の頻度:ほとんどない(+1) / 月に数件(0) / 毎月ちがう(−2)
- 使える道具:マクロやスクリプトが書ける(+1) / Excel関数まで(0) / 標準機能のみ(−1)
ここで一点、断っておきたい仕様があります。プラスの補正は、もともと定型度の高い作業ほど強く効くようにしてあります。「システムからCSVで出せる」環境になっても、入力が毎回ちがう作業は、その恩恵をほとんど受けられないからです。逆に、マイナスの補正はすべての作業に等しく効きます。良い環境は仕組みになる作業しか助けませんが、悪い環境はどの作業も等しく壊します。実感に近いのは、こちらの方だと思います。
この診断で言えないこと
- どのツールを使えばよいかは判定していません。作業の性質だけを見ています。手段の選択はその次の話です
- 作る側の手間を計算に入れていません。削減時間は「動き出したあと」の話であり、仕組みを作る時間と、動かし続ける手間は別にかかります
- 点数が高い=すぐ効く、ではありません。効くと分かっていても、承認や引き継ぎで止まることの方が多いのが実際のところです
- 収録している23の作業は、総務・人事・経理でよくあるものに絞っています。当てはまらない作業は、4軸を見ながらご自身で採点してみてください
それでも、「これは自動化しない方がいい」と先に分かることには意味があります。私自身、自動化に向かない作業に手を出して、作った仕組みを結局使わなくなったことが何度かあります。手を付けない判断は、手を付ける判断とおなじくらい役に立ちます。
「仕組みにできる」と出た作業を、実際に作るとき
この診断で分かるのは手を付ける順番までです。実際に作る段になると、そこから先は手を動かす話になります。私が自分で作ったときの手順と、動くもの一式を、用途別に2つ公開しています。どちらもnote上での販売で、この診断ツールは無料のまま置いておきます。
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